玉扇と万象3

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※このページの画像は原田さんの愛培品です

本的には、秋と春の成長期には土の表面が乾いたらタップリとやり、冬の緩慢な成長期には土の半分程乾いた頃に充分に、そして夏の体眠期には土が完全に乾かないうちに湿る程度やります。
この時期は陽が落ちて鉢の温度が下がってからやります。
これらは栽培環境や条件によって異なるもので、自分の温室で栽培してみて、腐らしたり、枯らしたり、様々な経験をして会得するものなのです。


昔から、「水やり三年」と言われる様に、一人前になるにはそれくらい難しい事になっているが、現代では、栽培書を読むなり経験者に聞く事でだいたいの事はわかるし、それなりには育てる事は出来る訳です。
その上で、採光や通風を加減して硬作りにしたり、すこし蒸らして大きめにしたり、自分の好みに合う様に作り込んでいきたいものです。

 

[終わりに]


多肉植物(サボテンも含む)の殆どは、厳しい.自然の条件の中で、生き残っていく為に少しずつ変化を遂げ、長い年月を経て現在の様な様々な特異な形態の植物に生まれ変わってきました。
これらの多くは非常に魅力的な植物になり、正に自然の創った芸術品だと思います。
ワシントン条約の対象に係わらず、現地の物は大切に育てていきたいものです。現在、玉扇も万象も、輸入品は殆ど入らず、希に入っても目をみはる様な物は無く、実生に依って、優品の作出が盛んに行われています。
もっと美しい模様を、もっと椅麗な線を、もっと大きな窓を、もっと白い窓を、もっと締麗な肌を、そして個性的に、もちろん形良く・・・夢に限りは有りません。
神秘的な透き通った窓に浮かぶ紋様は、まだ、その意義も要因も殆ど分かっていません。正に人間の手の届かない自然の芸術です。新しい葉が出てきて、線が少しずつ見えて来る時は、今度はどんな素晴らしい模様だろうかと想像するのが、一番心が踊る時で、楽しみでもあります。これからも流行に余り左右されずじっくり育てて行こうと思っています。


M9×稲妻 5cm 窓18mm

N-1実生”赤影”7.5cm 中3.8ミリ

東海林No.10×稲妻 6cm 窓18ミリ

A-8実生×No100実生
”樹氷”7.5cm 巾7.8cm
 
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青木条紋
実生
10cm巾3.0cm
”麒麟”
海野マンモス
実生
7.5cm巾3.8cm
”玉乃海”
紫万象
実生
6cm窓18mm 
龍紋万象

8.5cm窓12mm
象牙×稲妻万象

7.5cm窓22mm

 

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