現在使っている物を一例として挙げます。
硬質赤玉土:2,桐生砂:2,硬質鹿沼土:1,パーミキュライト=1そして、微塵を抜き、肥料分としてピート=1,:クン炭:1,それに、工カチンかダイシストンを適量混ぜて培養土として使用しています。
土の種類にはそれほどこだわらず手に入り易い物で弱酸性になれば構わない様です。
桐生砂
や鹿沼土の代わりに軽石砂や日向土
や鹿沼土、パーミキュライトの代わりにはパーライト等も使っています。
[鉢について]
ハウオルチアでも、根の細い種類はあまり深く根が伸びないので、普通の鉢で十分ですが、玉扇や万象の様に太根の系統の品種は根が長く伸びるので、朱泥や烏泥の蘭鉢が適しています。
観賞用には黒塗りの猫足付きの蘭鉢や柚子肌の長生目鉢や万年青鉢が最適ですが、りっぱな標本球や、品評会に出品するのでなければ、比較的安価な並ラン鉢の方が管理もし易く育て易いと思います。又、ブラ鉢でも水やりを加減すれば十分使えますが、素焼鉢は少し乾燥しすぎる様です。
[植え方について]
先ず鉢底をネットでふさぎ、ゴロ土を敷き、その上に培養土を少し入れ、マグアンブKを少量まき、それから植えつけます。
培養土はあらかじめ少し湿らせておきます。鉢の大きさは、苗の大きさで選ぶとバランスは良いのですが、根がかたよって鉢の側面に当たっていたりすると、根が伸びた時に苗が傾いたりするので、そうした苗は根の広がりを考えて少し大きめの鉢で植えたいものです。そして、表面には化粧砂を敷きます。
これは、美観の為ばかりでなく、肥料分が葉に触れて苗が汚れない様にする為でもあり、清潔な土を使います。現在使っているのは、カセラの羽蝶ラン用の混合土で、ゼオライトも人っている物です。この土は、比較的軽いのでじょうろで水をかけても飛び散らず、浮き上がっても来ないので重宝しています。
そして、展示用には、黒の背景で苗を引さ立たせる為に、富士砂を使っています。
[植え替えについて]
植え替えは、成長の始まる秋口が一番適していると思いますが、根がしっかり張らないうちに種を付けたりすると、苗が弱って作落ちしてしまいます。
そこで、交配して結実させたい苗は、体カを消耗させない様に秋にはしないで、春先に植替えをします。それに、鉢数が増えてくると一度に植え替えするのも大変なので、春と秋に分けてします。
しかし、最適な時期にまとまった時間はなかなか取れないので、真夏は控えますが、日射や水やりを加減して年中行っています。
植え替えの方法としては、先ず植え替えようとする鉢は、2〜3日水やりをしないでおき、鉢を軽くたたいて上を緩めてから、上ごと苗を抜き出します。
そして、根を傷めないように指で軽くほぐしながら古根を取り去ります。異常が無ければ、根についた土はそのままにしてすぐに植え込みます。ネジラミが付いていたりした場合は、根をきれいに洗い、消毒液に根を浸してから植え込みます。
また、腐りがあって腐敗部分をえぐりとった場合や、かき子や葉を取って傷口が大きい時は、2〜3日乾かしてから植えるか、傷口まで植えずに根の部分まで一応植えておいて、傷口が乾いてから残りを植え込む様にします。
[水やりについて]
水やりは、栽培場所の環境や植える土鉢の種類、鉢と苗のバランスや、単品植えか寄せ植えかにも寄り、また、一つの温室内でも場所によって乾き具合が違ってきます。
同じ種類の植物でも、成長の違いもあるし、過湿を好む物もあれば乾燥を好む物もあり、いわゆる個体差が有ります。極端な事を言えば、一鉢づつ違う訳です。
だからといって一鉢づつ顔色を伺い、乾き具合を知るのに鉢の重量を計り、土中湿度計を使うほどの微妙な事は、必要も無いし現実とは掛け離れています。
要は植物が必要としている時に必要かつ充分な水分を与えてやれば良いわけです。しかし、いつも水をやっていては過湿すぎて多肉系の植物の根は耐えきれません。又、水が少なすぎても充分な成長は望めません。
そこで乾き具合を見て水やりの間隔を加減するわけです。
|